ニュースでは見えないヨーロッパの現実
2026-07-27
ニュースでは見えないヨーロッパ...

ニュースでは見えないヨーロッパの現実
 
昨日、ワシントン大学病院でMRI検査を受けた際、待合室で偶然スウェーデン出身のご婦人と話をする機会がありました。
 
その方は、もうアメリカに来て50年以上になるそうです。私よりもずっと先輩ですね。
 
「今でも時々スウェーデンに帰られるのですか?」と聞くと、「昔はよく帰っていたけれど、最近はあまり帰らなくなった」とおっしゃいました。
 
理由を尋ねると、「政治情勢と戦争があるから」という答えが返ってきました。
 
最初は、ロシアとウクライナの戦争のことだろうと思いました。しかし話を聞いていると、スウェーデンでも空港が一時的に閉鎖されることがあったり、国全体で軍備の強化が急速に進められていたりと、日常生活にも影響が出ているというのです。
 
私の中では、ウクライナとロシアの戦争は「当事国同士の戦争」というイメージがありました。しかし、現地の人の話を聞くと、その認識は大きく違っていました。
 
ヨーロッパ、特に北欧では、「いつ自分たちが巻き込まれてもおかしくない」という緊張感が社会全体に広がっているようです。
 
考えてみれば、それも当然かもしれません。スウェーデンやフィンランドはロシアに近く、バルト海を挟んで向き合っています。だからこそ、遠くからニュースを見る私たちとは危機感が違うのでしょう。
 
驚いたのは、こうした話をアメリカでも日本でも、ほとんどニュースで目にしないことです。報道されるのは前線で何が起きたかという情報が中心で、周辺国の人々がどのような生活を送り、何を感じているのかはあまり伝わってきません。
 
私は、こうした現地の人との何気ない会話こそ、とても価値があると思います。ニュースは出来事を伝えてくれますが、人との会話は、その土地の「空気」や「人々の本音」を教えてくれます。
 
世界を理解するためには、ニュースだけではなく、その場所で暮らす人たちの声にも耳を傾けることが大切なのだと、改めて感じた一日でした。
 
 





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